2019/05/02 12:05
女子中高生と20代男性の兄活(アニカツ)が出現。タピオカで大喜びする一方…
パパ活文化は若い世代にまで広がり、女子中高生と20代男性の組み合わせの「兄活(アニカツ)」が出現した。そこにはパパ活にはないピュアさとエグさが混在。その実態をリサーチした
◆健全な兄活で求められるのは充足感
パパ活が定着し、派生したママ活に目新しさが残るなか、今度は「兄活」という動きが出てきた。パパ活はお小遣いをあげて食事したり、場合によっては援助交際と実態は変わらないケースもある。では、兄活とはどんなものか。兄活経験者でユーチューバーのヒロサンタ氏は、パパ活との違いを次のように説明する。
「パパ活は40~50代男性がメインですが、兄活は20~30代の若い世代で行われます。高額な金銭の授受が前提のパパ活に対し、兄活は関係性を重視しているのが特徴。お小遣いが少額またはナシでも、友人関係や恋人関係のように、女子大生や女子中高生と一緒にデートしてはしゃげるのが兄活です」
つまり兄活とは“カジュアルなパパ活”というイメージのもの。では、なぜ兄活が生まれてきたのか。若者文化に詳しいマドカ・ジャスミン氏の分析はこうだ。
「港区界隈のお遊びだったパパ活がここ2年ほどで一般化し、若い世代も真似するようになりました。ところが、『高いお金をもらってもオジサンはムリ』という女子の本音もあって、兄活が生まれてきました。20~30代男性となら一緒に並んでも違和感がなく、精神的にもラクなので、お小遣いがたとえタクシー代程度でも十分満足できるのです」
◆タピオカで大喜び。兄活で得られる多幸感
このように健全な兄活もあれば、一方で弱年齢化が進み、相手の女性が未成年という不健全なケースも少なくない。発展途上である兄活のありさまは多岐にわたっている。未成年との出会いを繫ぐのは、やはりツイッターだ。パパ活・ママ活の専用アプリは18歳未満は利用できないが、ツイッターは年齢制限がないため抜け穴としてフィールドになっている。取材を通して兄活の二面性が見えてきた。
まずはピュアな兄活を見ていきたい。IT企業に勤めるヤスさん(仮名・27歳)は自身の兄活の内容をこう説明する。
「ご飯に行ってカラオケしてプリクラ撮って、タピオカを飲みながら服を買ってあげてバイバイ。1万円分の買い物と食事代をおごったくらいでお小遣いはナシです」
至って普通のデートだ。だが、ただ奢らされているようにも聞こえるが、何が魅力なのだろうか。
「普段行けないティーンの遊び場に行けるので、学生時代に戻ったみたいで楽しいですね。置いてきた青春を味わっている感じ。あと、女子が純粋で擦れてないのもいいですね。タピオカを奢っただけですごく喜んでくれると、自分も満たされます」
「兄活お兄さん」というツイッター名で活動するゲーム会社勤務のカズさん(仮名・31歳)も同じような普通のデートをしている。
「お金のためだけに嫌々自分に会っていると思うと惨めだし寂しいので、相手の希望に応えるようにしています。キャラクターカフェなどの行きたいお店に連れていってあげたり、受験勉強を教えてあげたりしています」
以前は大人の関係アリのコと会っていた時期もあったという。
「体を売っている女のコは割り切っていて、風俗のような虚しさがありました。デートのみ希望の女のコはお金にひっ迫してないので、仲良くなれる精神的余裕と可能性を感じます。かわいいJKと知り合ったり、ワンチャン付き合えるかもというロマンがありますね」
◆女性側の考える兄活
一方の女性は、どんな気持ちで兄活をしているのか。
東京で実家暮らしをする大学4年のカナさん(仮名・21歳)は裕福な家庭でバイト代をしっかり貯金する堅実な性格。「一人っ子なのでお兄ちゃんが欲しい」という思いもあったせいか兄活にハマっているという。
「相手の男性がツイッターで顔出ししていて、見た目がタイプだったので『一緒にお散歩しませんか』と私から誘いました。恵比寿でランチしてカラオケに行って、お小遣いとかはナシでした。くれるなら欲しいけど、お金を使わせるのも申し訳ない。高級なお店に連れていってほしいわけじゃないし、一緒にいるだけで楽しいので心の充足感が得られれば満足です」
まだ体の関係はないというが、手を繫いでデートをすることもあるそうで、健全で純粋な恋愛だ。
ヒロサンタ氏は「お金目当てのパパ活と違い、兄活は女のコも一緒に楽しんでいる。年上の男性と理想のデートをしてみたい、お兄ちゃんがいないので甘えてみたいという淡い夢を叶えられるのです」と解説。健全な兄活は、お互いにメリットがある関係なのだ。
◆兄活という名のもとで行われる援助交際
青春ごっこを楽しむエピソードを聞くと、兄活は健全に思える。しかし、前出のヤスさんは誘惑にかられたこともあったと打ち明ける。
「カラオケに行ったら高2の女のコがいい雰囲気で体を寄せてきたので、ついキスとハグをしてしまった。これ以上はヤバいと堪えましたが、もとはデートだけの話だったのに女のコもまんざらでもない表情だったので危なかった」
カズさんに至っては、女のコから3万円などの高額なお小遣いをおねだりされ、体の関係になったこともあるという。
このように「兄活」という名目で若い男女が会い、18歳未満の女子中高生が性犯罪に巻き込まれたり、援助交際の入り口になっている現実も見えてくる。
清純そうな高校2年のマイさん(仮名・16歳)は「デートだけで、体を売らなくてもいいんだ」と兄活を知ったときのことを振り返る。
「人と話すことは嫌いじゃないし、体を売らなくても済むならそうしたい。だけどデートのみだと冷やかしが多くて、待ち合わせ場所に行ったのに約束した人が現れないこともありました。デートだけでOKする男性はあまりいないので、稼ぐためには体の関係をにおわせるしかなかったんです」
マイさんは過去に男性と食事をしてお酒を飲まされ、気づくとホテルにいてスマホを盗まれたことがあった。やはり危険と隣り合わせなのだ。この状況についてマドカ・ジャスミン氏は「兄活というライトな言葉がはやれば、抵抗感がなくなり援助交際が拡大する危険性は高い」と問題視する。
続いて、高校1年になったばかりのサナさん(仮名・15歳)は、中学時代に10人の男性と兄活で会い、5人に体の関係を持ちかけられ、2人と援助交際をした。
「中学生だとバイトはできないから、稼ぐ方法が兄活しかなかったんです。ご飯だけという約束で会えば安心だし、それ以上やるかは会ってから判断できるので都合がいいんです。28歳で会社経営者という男性と会ったとき、『3万円だと体の関係はムリ』と断ったのですが、5万円を渡されてホテルに行った。若さってお金になるんだと知りましたね」
◆彼氏とするのに1万円。「タダでヤるのは損」
一方で兄活をうまく利用する狡猾な女子のケースも見つかった。
「お金をもらってもセックスするならイケメンじゃなきゃ嫌」
そう話すのは、30代前半までのイケメン限定で兄活相手を漁る都内の専門学校生、アヤカさん(仮名・19歳)だ。
「アプリの顔写真は信用ならないのでまず会ってみるんですが、いいなと思える人は10人に1人くらい。待ち合わせ場所にいるのがブサイクとわかった瞬間に素通りすることもあります。継続的に会っている2人は毎回寿司か焼き肉を食べて、ホテルに行って2万円もらう感じですね。腹が出たキモいオヤジとか何十万もらってもムリ」
好みのイケメンとデートしてお金までもらうとは、まさしく“全部取り”である。
さらには、恋愛関係がいつしか兄活にシフトするケースもある。神奈川県在住の大学生、ミサトさん(仮名・20歳)の場合。
「もともとは普通に付き合っていたんです。でもパパ活で月10万円以上稼いでいる友達に『若さには価値があるんだよ。お金もらわずにヤるなんてもったいないよ』って言われて、確かにそうだなって。それで彼と交渉して、デート一回3000円、セックスは1万円をもらうことにしてもう1年がたちます。まあ、彼は私にゾッコンなので文句は言わせない!」
パパ活が弱年齢化した兄活は、純愛から援助交際、タカリまで中身は大きく異なる。この先、「兄活」という言葉がどんな意味合いで広がっていくか、目が離せない。
※詳細は下記引用元サイトをご覧下さい。
関連URL:https://netallica.yahoo.co.jp/news/20190501-85026884-aspa