2020/05/21 11:14
「50分500円」コロナ禍の風俗店が出血大サービスに走るワケ
■オンライン接客は30分1500~5000円が相場
政府の緊急事態宣言による「営業自粛」のダメージで、多くの事業者は瀕死の状態に陥っている。とりわけ壊滅的なのが、水商売と風俗業界だ。ただ、当事者たちもただ手をこまねいていたわけではない。さまざまな新サービスを打ち出し、過酷な状況に順応しようと必死にもがいている。
まずは水商売から見ていこう。客足の減少が止まらぬ中、わりと早い段階で登場したのが“オンライン接客”だ。
LINE、Skype、Zoomなどのビデオ通話アプリを利用し、スマホやパソコンの画面越しに客と対面するというもので、料金は30分あたり1500~5000円が相場。支払いはLINE Payなどのスマホ決済やクレジットカードなどで行う。仕組みの関係上、原則として前払いだ。
客が飲む酒は自前で用意する。店によってはキャストにドリンクをおごるシステムがあることもある。
■すでに15以上のプラットフォーム業者がひしめいている
現状、オンライン接客の形態は3パターンだ。
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①システムを提供するプラットフォーム業者(以下、PF業者)に各店舗が店ごと加盟
②PF業者がキャバ嬢や素人女性を個別に採用
③店舗が独自に開発したシステムで運営
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筆者が調べた限り、①に該当するのは「スマキャバ」だけだが、②には「おんきゃばJAPAN」「ポケパラオンライン」「ズムキャバ! 」など実に15以上のPF業者がひしめいている。こちらが主流といっていいだろう。
このことから、オンライン接客は、キャバクラ店のコロナ打開策というよりは、キャバ嬢個人とPF業者のための新ビジネスとも見て取れる。
なおキャバクラだけでなく、ガールズバーもオンライン接客に乗り出している。具体的には、六本木の「RUTILE(ルチル)」、神楽坂の「N(エヌ)」など東京勢が多いが、地方でも仙台や札幌などでわずかに確認できる。
これらは③のパターンで、オンライン接客用のシステムを独自に開発し、運営している。それには相当の投資が必要だ。言い換えれば、ガールズバーの経営者たちが抱いた危機感もそれほどに大きかったのだろう。
■39歳男性「私服のキャバ嬢に違和感しかない」
では、オンライン接客の需要はどれほどあるのか。ヒントになりそうな数字は、ポケパラのHPで確認できる。
同サイトが運営するポケパラオンラインは4月27日からスタートしたのだが、そこから5月12日までに関東でオンライン接客が行われたのは「132回」と表示されている。平均して1日約10回のペースだ。ちなみに東海は「82回」、関西で「62回」、九州に至っては「8回」。とても盛況とは言いにくい数字だ。
オンライン接客を体験した男性(39歳)が見つかったので、率直なところを語ってもらった。
「僕に付いた嬢は自宅からZoomで接客してくれたんですけど、正直、微妙でしたね。キャバクラの楽しみって、嬢と会話するだけじゃないんです。キメた髪型だったり、華やかなドレス姿だったり、店の豪華な内装だったり、そういう要素をひっくるめて楽しむものなんです。だから自宅で普通の私服を着てる嬢と話しても違和感しかなくて。あとネットの通信状態が調子悪くて会話が途切れることが何回かあったんですけど、そういうのもストレスでしたね。二度目? いや、ないですね」
さらに男性からは、こんな指摘も。
「僕は独身だからいいけど、オンライン接客って既婚者にはハードル高そうですね。奥さんのいる自宅で嬢とトークなんかしてられませんよ」
キャバクラ客のメイン層は30~40代、つまり既婚世代と言われている。そこをごっそり取りこぼしているのであれば、無意味なのではないだろうか。
※詳細は下記引用元サイトをご覧下さい.
関連URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/0893cd480eb084a45a51ee20f16c3023e36f7710