2022/03/27 05:43
未成年グループに酒提供した罪に問われる…飲食店運営会社と店長に無罪判決「未成年と分かる客観的証拠ない」
岐阜市の飲食店で、未成年の客に酒類を提供した罪に問われていた店長と運営会社について、岐阜簡易裁判所は、無罪判決を言い渡しました。
起訴状などによると、34歳の男性店長は2020年10月、岐阜市の飲食店で店を訪れたグループの少年らが未成年であると知りながら、アルコールのサワーを提供した風営法違反の罪に問われていました。
これまでの裁判で検察側は、口頭でしか年齢確認をせず、身分証の提示を求めなかったとして、「少年らが未成年かもしれないという未必の故意のもと店の売り上げを優先した」と指摘し、運営会社に罰金50万円、店長に罰金30万円を求刑していました。
裁判では、店長が「少年らが未成年ではないかと疑っていた」とする供述調書の信用性が争点となっていて、弁護側は「警察官の誘導尋問があった」と主張したうえで、「口頭やタッチパネルで年齢確認をしていた」として無罪判決を求めていました。
23日の裁判で岐阜簡易裁判所は「少年らの外見が未成年と分かるような客観的な証拠はない」と指摘。捜査段階の供述調書には信用性がなく、未必の故意があったとはいえないと判断し、無罪判決を言い渡しました。
無罪判決を受け、運営会社の社長は「同じ業界の人たちが故意でもないのに罪に問われることが少しでもなくなってほしい」と話しました。
運営会社と店長は、2020年11月に書類送検されたあと、略式起訴されましたが、正式な裁判をするよう申し立てていました。
岐阜区検は「判決内容を精査し、上級庁と協議の上、適切に対応したい」とコメントしています。
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