同僚Sに“オキニ語り”をぶちまけてしまった翌日。
F氏は気まずさから、出社してすぐSを避けた。
しかし――昼休み。
「よぉ、F。」
Sがトレーを持って真正面に座ってきた。
逃げ場なし。
「昨日のさ…その〇〇さんって人」
F氏は心臓が止まりそうになる。
(引かれてる? 成敗される?
社内に噂回される?
俺の人生ここで終了?)
しかしSは、意外な一言を落としてきた。
「……ちょっと気になるんだけど」
は?
一瞬、時間が止まる。
Sは真顔だ。
しかも、妙に照れている。
「お前があんな熱量で語るからさ。
逆に興味わいたっつーか。
俺もさ…なんか最近疲れてて…」
F氏の脳内で何かが“ポン”と弾けた。
(まさか…勧誘できる…? この沼に…仲間を…?)
F氏の瞳が、怪しく輝く。
その姿はもはや、宗教の伝道師。
「いやほんと、行ってみ? 人生変わるから」
Sは少し身を乗り出す。
「そんなにスゴいの?」
「スゴいどころじゃない!
まゆさんは、天使で、癒しで、
栄養ドリンクで、
人生攻略ガイドで――」
10分語ったあたりで、
Sの表情に“理解不能”より
“興味”が勝ち始める。
「へぇ……まじで?
なんかお前の話、
ちょっとワクワクすんだけど」
(きた……潜在顧客!!)
しかしSは現実的な質問も投げてくる。
「一回いくらぐらいなん?」
「……2万…くらい……」
「安ッ!!!」
Sが椅子ごと跳ねた。
そして食後のコーヒーを飲みながらぽつり。
「……一回、行ってみっかな。
Fの推しってどんなもんか、
見てみたいし」
F氏の心は震えた。
(沼を…! 次の沼を生む瞬間を…俺は見ている…!)
その夜。
誰にともなくつぶやいた。
「〇〇さん…仲間が増えそうです。」
全人類が推しを持つ世界――
その第一歩が、いま踏み出された。
-----------------------------------------------------
最高級ホテルヘルス
クラッシー【CLASSY】東京・錦糸町店
HP https://www.t-classy.com/
https://i.t-classy.com/
Mail: info@t-classy.com
TEL: 03-5638-0800
-----------------------------------------------------